ベビメタ七転八倒

ベビメタのブログだったのに最近は鞘師多め

支持し続ける理由

やはり、と言うよりも、欧米ツアーの頃よりも輪をかけて、最新のBABYMETALに対するファンの受け止め方が混迷を深めていますね。日本公演の新体制を受け入れることができる人の数は日を追って急速に増えましたが、そう発言している人達の言葉の中にも、支持する気持ちを無理矢理奮い立たせている気配を感じてしまいます。

YUIMETALの脱退ショック、7人に増えたことによる混乱、衣装やメイクへの違和感といったいくつもの要素が絡み合ったために、自分がBABYMETALを支持してきた理由が何であったのかが自分でわからなくなってしまった人が多いのではないでしょうか。

他人事のようにそう書いている自分も実は、参戦した3回のライブの間ずっと、現在のBABYMETALと自分との距離を頭の中で測っていました。これは自分が没頭してきたベビメタと同じものなのか、以前も今も変わらない本質的な魅力とは何なのか、仮にこれは以前とは別モノだとして自分はこれまでと同じくらい好きになれるのか、などとライブ中に妙に理屈っぽくなってしまったのでした。

BABYMETALのライブをどう楽しむかというのは自分にとって意外と難しい問題で、このブログではそんな私の七転八倒ぶりを色々書いてきました。その私も既にライブ経験が8回となる中で、自分がライブに参加する意義がわかってきた気がします。その意義とは、「ライブ演奏でしか味わえない一瞬の感動を得る」こと。

これまで自分はクラシック音楽のコンサートやオペラに数多く通ってきました。そんな中で、何年経っても記憶が薄れない、鳥肌が立つ程の感動を得た経験がいくつかあります。ワーグナーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」のラストシーンでのワルトラウト・マイヤーの絶唱、長大なマーラー交響曲の中でロリン・マゼールが指揮棒を天に向けて振り上げた一瞬、ストラヴィンスキーの「火の鳥」でリッカルド・シャイーの指揮が創り出した奇跡のような最後の数小節。

そしてBABYMETALのライブでも、これらに匹敵する感動の瞬間をこれまで経験してきました。ガンズSSAで知らぬ間に意識が飛んだIDZ、巨大キツネ祭りのギミチョコでの怒涛のスタート、広島で驚愕したBMDのギター音。

さて、今回の新体制での日本公演において、私にとっての新たな感動の瞬間はSSAでのStarlightで訪れました。SU-METALのロングトーンの歌い出しの瞬間に、雷に打たれたような衝撃とともに涙が突然溢れてきたのです。歌詞に感動したというのではなく、SU-METALの声がストレートに私の意識を直撃したとしか言いようのない感覚でした。

これほどの経験を得させてくれるBABYMETALという存在。私にとっては、もうそれだけで十分ありがたい。ライトでもダークでも、3人でも5人でも7人でも、神バンドのメンバーが入れ替わろうとも、次の感動の瞬間を期待して追いかけていく決意です。