ベビメタ七転八倒

ベビメタのブログだったのに最近は鞘師多め

モーニング楽曲のBPM全史②

前回の投稿(「モーニング楽曲のBPM全史①」)では、『リゾナントブルー』を転換点としてモーニング娘。の楽曲BPMの散らばりが小さくなり、この時点から何か意図を持ってその時期のBPMレベルを決めはじめた様子が感じられる、という話を書きました。

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今回は、その『リゾナントブルー』以後(上のグラフの右半分)をもう少し掘り下げてみます。

まず、グラフの右半分を取り出して横方向に拡大してみます。(相変わらず見にくくて申し訳ありません。拡大してご覧ください。)

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これを見ると、楽曲BPMの点がなんとなくジグザグとした波の形で推移しているように見えないでしょうか。

そこで、「自分にはこう見える」という思い込みで傾向線を書き込んでみたのが次の写真です。

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グラフの分布には幅がありますし、矢印が切り替わるタイミングも絶対にここだと決められるものではありませんので、このように見えなくもないという程度にご覧ください。

この写真だけだとわかりにくいので、時期をイメージしやすそうな楽曲名を書き加えたのが次の写真です。この時期を6つのフェーズに分けて捉えられそうだということで、❶〜❻の番号も振りました。

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❶は『リゾナントブルー』(2008年4月)から9期加入直前の2010年末まで。この2年8ヶ月の間、BPMはジワジワと上昇して行きました。

続く2011年初めから2012年末までの2年間(❷)は、9期と10期のデビュー曲である『まじですかスカ!』(2011年4月)と『ピョコピョコウルトラ』(2012年1月)のような高速曲の例外はあるものの、一転して楽曲BPMは下降傾向にありました。

それが再び反転するのが11期が加入した2013年初め頃で、ここから2014年末の'14ファイナルまでの2年間(❸)、モーニングの楽曲は高速化を続けていきました。

そして12期が加入した2015年初頭、突然不連続な変化が起こります。❸の後半では140から150が普通だったBPMが突如として120台に低下したのでした。(この時期に起きた楽曲の急変については以前の投稿「鞘師里保の歌唱はリズムセクションである⑤」で触れましたので、よろしければご覧ください。)

このように一挙に低下したBPMですが、その後2016年終わり頃までの2年間(❹)をかけて少しずつ上昇し、140程度まで回復していきました。

13期が加わった2017年初めから2018年夏までの約1年半(❺)は、その前後とは明らかに異なり、BPMが大きく発散した時期でした。色々な手数を打って、次の姿を模索していたのでしょうか。

そして、2018年の秋以降、BPM130から140のレンジに収束する傾向が現れ、現在に至ります(❻)。以前の投稿(「鞘師里保の歌唱はリズムセクションである⑥」)に書いたことですが、譜久村聖佐藤優樹小田さくらの3人で歌唱をリードする現在の体制が確立したのは2018年10月リリースの『自由な国だから』だと私は考えています。そのことがBPMの推移にも表れているように自分には感じられるのです。

さて、12年にわたるモーニング楽曲のBPMの歴史を駆け足で見てきましたが、こうして眺めることで改めて感じるのは新メンバーの加入が楽曲に与える影響が大きいことです。9期や12期についてはこれまでも強く意識していましたが、11期や13期が加入した時期にも転換があったのは新たな発見でした。

現時点ではまだ楽曲数が少ないので大きな変化は見えていませんが、15期の加入も将来から振り返ると何かが始まっているのかも知れませんね!