ベビメタ七転八倒

ベビメタのブログだったのに最近は鞘師多め

比較ライブ論

行ってきました! BAND-MAIDのライブ@ZEPP TOKYO。なかなか良かった。良かったのですが、実はライブの間じゅうずっとベビメタのライブのことばかり考えてしまいました。もう、私はどうかしてますね・・・。BAND-MAIDの皆さんごめんなさい。でも、どちらが良いとか悪いとかと考えていたわけではないのです。ただ、他のバンドのライブに行ってみて、ベビメタのライブの何が素晴らしいのか改めて気づくことが色々あったので、今回はそのことを。

知っている曲は楽しい!

自分はBAND-MAIDを好きではあるのですが、すべての曲を聴き込んでいるわけではないので、昨日のライブで演奏された曲の中でよく知っているのは半分以下でした。その中で比較すると、知っている曲の方が圧倒的に楽しい! ライブはしっかり予習してから行った方がずっと楽しめるのだということが良くわかりました。

ではそれと比較してベビメタの場合はどうか。発表されている曲の数が少ないとか、ライブで演奏する曲がいつも同じだとか、どちらかというと不満っぽい感じで言われることがありますね。でも、そうであるからこそ、ある程度ベビメタを聴き込んでいるファンはライブで演奏される曲のすべてを隅々まで知っているわけです。これはベビメタのライブが異常に盛り上がる大きな理由の一つなのではないでしょうか。

半年に1回くらいは新曲があると嬉しいとは思いますが、ベビメタはこれまでのようなペースでやってもらうのが良いと自分は思います。

紙芝居って凄い発明かも

2時間程度のライブだと、どうしても何回か場面を切り替える必要が出てきますね。そういう時って、どうしても手持ち無沙汰で間延びした感じになってしまいます。

確か雑誌のインタビューでKOBAが、紙芝居を始めたのは持ち歌が少なかった時期の苦肉の策だったような話をしていたかと思います。しかし、今となっては凄い発明だったと思うし、小箱ライブの時期から敢えて制作コストがかかるやり方を選択したのは素晴らしい判断だったのではないでしょうか。

色々な曲があると飽きない

自分達で曲を作っているバンドだと、やはりどうしても作風が似てくるのは致し方のないことだと思います。BAND-MAIDも色々工夫していると思いますが、どうしたって振れ幅はベビメタと比べれば小さい。

1時間半前後のライブの中で一つとして他と似た曲が無いベビメタのステージは、ミュージカルのように構成を考え抜かれた見事な作品なのだと改めて思います。

楽器演奏のテクニックに惹き込まれる

BAND-MAIDのライブ演奏でも曲の中でギターやベースのソロっぽい所があると盛り上がります。凄い楽器演奏は、もうそれだけで快感ですね。

このところ、自分はなぜメギツネがそれ程好きでは無いのか、その理由をあれこれ考えていたのですが、何となくわかってきた気がします。メギツネの演奏ではステージ上の神バンドが出す音があまり前面に出てきません。曲全体を通して最も目立つのは録音されているキーボードの音なので、現場との一体感がどうしても出にくい。神バンドにキーボードも加えてはどうか、という意見を聞くことがありますが、確かにそれも良さそうに思えてきました。

昨日のBAND-MAIDのライブではインスト曲もあって、これがかなり盛り上がりました。それで思い出されるのが、武道館でのインスト〜悪夢の輪舞曲の展開です。リアクション動画でも人気が高いこの2曲をまたどこかで演奏してくれないでしょうか・・・。

ダンスが求心力を作る

普通のロックバンドだと、ライブのステージ上ではメンバーそれぞれが楽器を演奏したり歌ったり、バラバラな動きをすることになります。自由で躍動的とも言えるのですが、ステージが雑然とした感じになるのは否めません。

大物バンドだと、派手な映像や照明で空間をコントロールしたりしますが、舞台上のアーティストのパフォーマンスを純粋に楽しみたい者にとっては、あまり正当的ではないアプローチだと感じます。

ベビメタのライブが他と一線を画すのは、3姫の一糸乱れぬダンスに観客の意識が集中することではないでしょうか。それによってライブ会場のエネルギーが一つにまとまる。1,000人のライブハウスでも、55,000人のドームでもそういう状態を作り出してしまうベビメタのライブは稀有な存在だと思います。

アコースティックの魅力

昨日のBAND-MAIDでは、SAIKI(ボーカル)がKANAMIのアコースティック・ギターで2曲歌う場面がありました。女性ボーカルが大音量のバンドの音を突き抜けるのを聴くのもいいけれど、素晴らしいボーカルの声はじっくり聴いてもみたいものです。

ベビメタのライブ史上に輝く特別なパフォーマンスの一つに、Legend 1997 でのアカツキ(Unfinished Ver.)がありますね。ピアノと弦楽器の控えめな音に乗せてSUのボーカルを集中して聴くことができる。そして、Legend S での THE ONE の前半。ここで聴くことのできるSUの歌声は他には代えがたいものです。

今後のライブでも、また何かを聴きたいですね。アコースティックではないですが、BOH神の6弦ベースとSUのデュエットというのも良さそうですが、どうでしょうか・・・。