ベビメタ七転八倒

ベビメタのブログだったのに最近は鞘師多め

親目線

カンザスシティーの衝撃からというもの、寝ても覚めてもこの新しいBABYMETALについて考え続ける日々が続いています。自分は音への興味が一番なので、新曲4曲のことが色々と気になり、あれやこれやと考えを巡らせていました。

In the Name Of は広島では今ひとつ馴染めなかったのですが、Distortionが出たことで、一連の音世界を構成する曲として納得ができました。

カンザスシティーの前日に発表されたDistortionは、最初聴いた時点ではあまり好印象ではありませんでした。ところが、数回続けて聴くうちに見事に中毒症状となり、ライブのファンカムを無限に漁り続ける状態に陥りました。もはや私にとっては紅月に次ぐ名曲です。

Elevator Girl も最初は全然ピンと来なかったのですが、徐々に耳が馴染んできて、最近ではむしろ好きな曲だと言えるようになってきました。この曲は、SU、YUI、MOAの3人のダンスでのパフォーマンスになると更に魅力的なステージになりそうです。

さて、今回の本題はもう一つの新曲、TATTOOについてです。

この曲も他と同様、最初に聴いた時に強い違和感がありました。そして、この曲だけは今もその違和感が続いているのです。リアクション動画をYouTubeにアップしているBSHという人がいますが、彼がTATTOOへのリアクションで語っている「ダークサイドの曲は、ライトサイドよりもライト(軽い)になっている」というコメントは、的を射ていると思います。

ライトという点ではElevator Girlもその傾向が感じられますが、曲の内容はBABYMETALらしい捻りが効いている。しかし、TATTOOにはそれも感じられず、この曲をBABYMETALが演奏する意味があるのだろうか、という疑問を拭い去ることが初めはできませんでした。

そんなことを思いながらTATTOOのファンカムを何度も繰り返し見続けていたところ、ふと頭に浮かんだことがありました。

この曲はひょっとしたらSUが作詞・作曲に関与しているのではないか?

TATTOOのステージ上でSUがかつて無く自由に振る舞っていることは見て明らかなのですが、歌唱への感情の込め方も他の曲と違っているように感じます。これまでは中元すず香が演じるSU-METALとしての感情だったものが、自分あるいは自分と同種の生身の人間が持つ感情をこの曲では歌っている。これは従来とまったくの別次元です。

なぜこの曲だけは違うのか、と考えて湧いてきたのが、SUが曲作りに関わっているのではないかという考えなのです。そう考えると、この曲に対する見方がずいぶん変わってきます。実際にTATTOOの曲作りにSUが参加しているかどうかはわかりませんが、楽曲との距離がこれまでより近づいていることは確かなように思います。

以前「本質」という題で投稿した中でこのようなことを書きました。

「自分にとってベビメタの本質とは、①ベビメタのために入念に作り込まれた素晴らしい楽曲と、②さくら学院的な気質を体現しながら歌い踊るフロントの女性達、ということになりそうです。」

「2018年のメタルレジスタンス第7章において BABYMETAL が一体どのような姿を見せるのか、期待と不安が渦巻く今日この頃ですが、何が来たとしても自分は結構柔軟に受け止められるのかもしれないと思い始めました。」

この時は自分でもよくわからないままに「さくら学院的」という書き方をしたのですが、その意味はおそらく「成長に向けて真っすぐひたむきに前進する姿を見せてくれる」ということだったのだと思います。そして、その観点でTATTOOという曲を見た時に、これはひょっとするとこれまでで最も重要な曲なのかもしれないと思うのです。

中元すず香/SU-METALという類稀な才能を持つ歌手が、更に先の次元に進もうとしている。その姿を我々は同時進行で目撃することができる。もはや父兄とか親目線という言葉は不釣り合いではあるけれど、同種の喜びを感じられているのだと思います。

さくら学院とBABYMETALは今も強く繋がっていると、これまで以上に感じる今日この頃です。