カンザスシティー
米国・欧州ツアーが終わってから2週間。このところ、Rock am Ring の配信動画と、拾い物のユトレヒト2日目の現場録音をヘビロテする毎日が続いています。いやはや、どちらも凄まじいステージで、かつてウェンブリーの青デロを毎日見続けた頃の中毒症状が蘇ったみたいです。
さて、今回のツアーの印象といえば、
- 初日のカンザスシティーは混乱したが、その後のテキサス3都市でどんどん良くなっていき、ワンマン最後のナッシュビルに至ってはとんでもないことになった。
- 欧州に入るとギターに大村神が加わって更にパワーアップした。
- インスブルックを経てユトレヒト、特にその2日目で、最高のパフォーマンスに到達した。
という感じでしょうか。まさに最新が最高のBABYMETAL。右肩上がりに進化を続ける強烈な姿を見せてくれた、と自分では総括していました。
ところが、です。
つい先程この動画を見て大きな衝撃を受けました。
BABYMETAL - Live - 2018/05/08 - YouTube
どなたかがカンザスシティーでのファンカムを全曲つないでアップしてくれたものです。
この演奏が物凄く良い! 自分の耳を疑ったほどです。自分を含めて多くの人達が大混乱に陥ったあの時、ステージの上ではチームベビーメタルがいつも通りの、あるいはいつも以上の壮絶に素晴らしいパフォーマンスを披露していたようなのです。
冒頭の In The Name Of がもう凄い。この曲は長過ぎるといった批判をよく目にしますが、このカンザスシティーの演奏は鬼気迫るものがあって一気に引き込まれます。
ツアー中に評価がうなぎ登りになった Distortion も初演から完璧だったことがわかります。Elevator Girl も Tattoo も初めから凄かった!
これは一体どうしたことなのでしょう。ツアーを同時進行で追っかけていた(遠隔ですが)時の感覚と全然違います。
思うに、ツアー中に進化していったのはパフォーマンスする側ではなく、我々聴き手の側だった、ということではないでしょうか。
毎日続々とアップされてくるファンカムをシラミつぶしにチェックし、音質が良いものを見つけると繰り返し聴き込み、MVやダウンロードの音源と聴き比べる、という作業を繰り返すうちに楽曲のいろいろな面が見えてくる。何かに気付いて次のステージを見ると、更に新しい気づきがある。そうやって耳が鍛えられたところで初めに戻ってみたら、ライブの初日からとんでもないクオリティのパフォーマンスだったことがわかった。そういうことなのでしょう。
自分がベビメタにハマったのは2016年の年末なので、新曲の登場に立ち会うのは(In The Name Of を除けば)今回のツアーが初めて。なんとスリリングなことでしょうか。これで 3rdアルバムが発表されようものなら、大変なことになりそうですね。